クリーニングはNG!着物の買取額が下がる行動とは?
着物は綺麗で状態のいい商品に高い値がつきます。査定前に、自分で綺麗にしたり、クリーニングに出そうとする方がいます。
しかし、着物のクリーニングはあまりおすすめできません。知識がない方が自分でシミ抜きをしてしまい、生地が変色してしまったケースもあります。
着物はクリーニングに出してはいけない理由があります。買取額が下がる行動と着物を綺麗に保存するポイントも解説するので、ご活用ください。
買取前に着物はクリーニングしてはいけない
着物を買取に出す前に、着物を自分で綺麗にしようとする方がいます。洋服はクリーニングに出せば査定がアップする可能性がありますが、着物の場合は少し違います。
着物をクリーニングに出す場合は、専門業者への依頼が必要です。一般的なクリーニング店では、処置することができません。プロに依頼をする必要があるため、料金はとても高額です。相場では、安くても1万円以上かかります。
査定額はアップするかもしれませんが、大幅に損をしてしまいます。一般的な着物の場合だと、クリーニング代を下回ってしまうケースもあるでしょう。
大きな汚れでも、状態によっては査定額に影響しない場合もあります。自分では手を入れようとはせずに、まず査定に出して状態を見てもらうことをおすすめします。
着物の買取額が下がる行動を紹介
着物の買取額が下がる行動を紹介します。
・アルコールを使用する
・胴裏を変えてしまう
知識がないと、着物にダメージを与えてしまうかもしれません。査定する前に確認しましょう。
アルコールを使用する
エタノールなどのアルコールには、揮発性があります。洋服のカビ対策としてアルコールの使用はできますが、着物には使用しないようにしましょう。
多くの着物は、デリケートな素材で作られています。洋服のような強い素材ではないため、アルコール成分に耐えられません。変色や色落ちが起きてしまい、生地そのものにダメージを与えてしまう可能性があります。
染め物の着物の場合は、変色が起こると染め直しが必要です。しかし、特殊な染めを行なっている着物は、専門店でも補正が不可能な場合もあります。
シミ抜きは自分でせずに、まずプロに相談することをおすすめします。
胴裏を変えてしまう
胴裏とは、背中から腰まわりにある裏地のことです。白い生地のため、汚れが目立ちやすい部分だといえます。
胴裏は交換することができますが、業者に依頼をするととても高額です。交換代の相場は35,000円~45,000円となっています。
買取額が高額だったとしても、胴裏を変えてしまうのは損です。見えない部分なので、査定に響かない場合がほとんどでしょう。クリーニング代と同じく、交換せずに査定に出すことをおすすめします。
着物を綺麗に保管するポイントとは?
着物を綺麗に保管するポイントは以下の3つです。
・湿気に注意する
・洋服と一緒に収納しない
・たとう紙を定期的に交換する
それぞれ詳しく見てみましょう。
湿気に注意する
日本は湿気が多い国です。着物を長期間保存していると、カビが生えてしまいます。着物を保管したら、引き出しをたまに開けて換気をしましょう。市販の除湿剤を入れるのも効果的です。
生地の多い振袖などの着物は湿気の少ない上部の引き出しにしまうことをおすすめします。夏物などの薄い着物は、下部に収納しましょう。
たんすの中に新聞紙を敷く方がいますが、これは間違いです。化粧箱や証書など、たとう紙以外の紙を一緒に収納しないようにしましょう。
洋服と一緒に収納しない
着物は洋服と一緒に収納しないようにしましょう。特にウールは虫の大好物です。酸化した絹の生地に反応し、虫が食べてしまいます。
着物には、絹以外の素材でできた小物があります。これも一緒に収納しておくと、変色の原因になってしまいます。ゴムやプラスチックでできている小物は、着物を収納している引き出しとは別の場所に仕舞ってください。
ガスが原因で着物は傷みます。ガスを避けるために、ゴムやプラスチックでできた小物とは離して収納することをおすすめします。
たとう紙を定期的に交換する
たとう紙は、カビの原因となる湿気を吸ってくれる商品です。除湿の効果には期限があるため、定期的に交換をしましょう。
たとう紙に茶色の斑点ができたら、交換のサインです。定期的にチェックをして、数年に1度はたとう紙を交換しましょう。
まとめ
着物を自分で綺麗にしたり、クリーニングをに出すのはNGです。アルコールを使ってしまうと、色が抜けてしまう可能性もあります。修繕できないケースもあるため注意が必要です。プロに依頼することになるので、買取額よりも査定額が高くなってしまうでしょう。
着物の査定額をアップするには、状態が良いまま保存するのがベストです。湿気や虫食いを避け、たとう紙などの便利なアイテムを使いましょう。
大きなシミや汚れがあっても、査定に影響しないケースもあります。まず専門の業者に依頼をし、着物の状態を見てもらうことをおすすめします。